CNBLUEのBL小説ブログです。ヨンファ溺愛主義で、シンヨン&釜山ズ&ミニョヨンの話を書いています。

Sparkling Night 後編

2016年10月01日
Happy Birthday シリーズ 6






ホテルの部屋に入るなり、目の前に広がっていた見事な眺望に声を出すことすら忘れて、ヨンファは窓に近寄った。
眼下に見下ろすのは、息を呑むほどのパノラマビュー。
周辺の数えきれないダイナミックなビル群がライトアップされて、あまりにも壮大で美しい東京の夜景に鳥肌が立った。


仕事で世界各国へ赴くようになり、見慣れた光景のはずなのに、なぜこんなにも心を搔き乱されるのだろうか。知らず知らずのうちに、フッと笑みが零れる。
東京に来ると、いつも第二の故郷に帰ってきたようなとても懐かしい気持ちになるのだ。
胸がギュッと絞られたみたいに甘く疼き、七年前、大変な思いをしながら路上やライブハウスなどでライブを行っていた日々の記憶が蘇る。
ヨンファが物思いに耽っていると、気を利かせたジョンヒョンが部屋の明かりをつけずに、そばにやってくる気配がした。


「どうした?夜景なんぞ、今更めずらしくもないだろうに」


後ろから逞しい両腕が腰に纏わりついて、厚みのある胸板を背中に押しつけてきた。
ジョンヒョンはヨンファの身体をあっという間に抱き込んでしまうと、肩に顎を乗せて甘えてくる。


「東京は特別なんだ。この足元でさ、路上ライブをやってたよなって……」
「その時は、まさか七年後にこんな高級ホテルに泊まって、大きな会場でライブができるなんて思ってもみなかったけどな」
「うん。ここに来たら、初心を忘れちゃいけないって、つくづく思うよ」


大きな窓一面からは新宿新都心を一望でき、目も眩むような夜景が広がっている。
先ほど見た夕景もいいが、東京タワーやミッドタウンがそびえる姿はまさに摩天楼そのものだ。
ヨンファは窓に映った自分の顔の向こうの煌びやかな輝きを眺めながら、ここふた月近くの出来事を思い返す。
プラハから帰国したあと、ジョンヒョンとふたりでヨンファのバースデーを祝って、心から幸せを噛み締めていた。そんな矢先だった。


国内外に大々的に報道され、ヨンファは表舞台から姿を消すように実家のある釜山へと帰った。
ふたり一緒だと人目につくことから、ジョンヒョンとはずっと別行動で、寂しさを紛らわすように時折連絡を取り合うことしかできなかった。
地元で家族や友人らと表面上は楽しく過ごしていたが、気づくとぼんやりとしている自分がいて、今思うと、精神的にも相当参っていたのだと思う。


事務所からの指示で動き、きっと時間が解決してくれるだろうと事態の終息を信じていたが、内心は動揺していて、気持ちがうまくコントロールできなかった。
その時のことを思い出して、苦く唇を噛む。


「さっきまでの元気はどこへ行った?」
「ん……なんかさ、いろんなことが一度に起こって疲れたのかな」
「……………」


再び四人で一緒に活動することができるという安堵感もあったのかもしれない。
普段あまり仕事のことでは弱みは見せないのに、突然フッと心に湧いてきたものを感じたまま呟くと、ジョンヒョンが動きを止めた。


「でも、また元の状態に戻ってきたし、ヒョニもまだあと二日間残ってるんだから、頑張れよ」
「ああ……」
「本当にどうなることかと思ったけど……。中止にならなくて良かった」


ヨンファは想いを絞り出すように言葉を紡ぐ。
胸のつかえが取れてしまうと、今までどれくらい苦しい立場に追い詰められていたのかが分かった。
一足先にソロデビューした経験もあり、離れている間、ひと時もジョンヒョンのこと気にかけない日はなかったのだ。


「そんなに心配してくれてたのか?」
「当たり前だろ。自分の時よりもずっと胃が痛かったよ」
「信用ないな」


耳許で苦笑するジョンヒョンに、「そうじゃない」と、ヨンファは首を横に振った。


「ヒョニならそつなくこなすと思ってたけど、やっぱりひとりでやるからには負担もかかるだろ。俺はお前が陰で人一倍努力してるのを知ってるから、どうしても成功させてやりたかった」


ジョンヒョンはしばらくヨンファを抱き締めたまま動かなかったが、突然、愛おしむようにギュッと両腕に力を込めてきた。


「ヨンファだけだ。俺のことを心底分かってくれてるのは」


その声はいつもより少し掠れていて、想いを噛み締めるような響きが含まれていた。
思いがけない台詞に、ヨンファの心臓が締めつけられる。
気づくと、目の前の真っ暗な窓に映ったジョンヒョンが、あまり目にしたことのないような真剣な顔でこちらを見ていた。


強い意志を感じさせる揺るぎない双眸が、窓越しにヨンファの視線とぶつかる。
穏やかな温もりに包み込まれていると、ヨンファの全身から余分な力が抜けて、肩の強張りが解けたようだった。
あの辛い日々がまるで嘘のように感じられる。


「皆が必要としてくれる限り、続けていこう。まだやりたいことはたくさんあるし、俺たちは四人でひとつなんだから」
「そうだな。アイツら、俺たちの分まで頑張ってくれてたもんな」
「うん。これからは、また俺たちが引っ張っていかないと」


「ああ」とジョンヒョンが同意しながら肩を掴んできて、身体をくるっと反転させられた。
向かい合わせになると、至近距離から真摯な眼差しに射貫かれ、思わず喉がコクリと鳴る。


「今までもずっとそうだった。ヨンファが一緒だから、何があっても乗り越えられる。俺はヨンファさえいれば、他には何もいらない」


言葉の端々にジョンヒョンの温かさが滲み出ていて、不意に目の奥が熱くなる。
無骨な指が伸びてきたと思うと、大きな手に両頬を包み込まれて、ヨンファは痛いほど胸が締めつけられた。
ジョンヒョンはこの世の誰よりも、自分のことを理解してくれている。
それが、こんなにも心強くて嬉しい。


「ヒョニがいてくれて、本当に良かった……」


声が震えそうになるのをこらえて、真っ直ぐに見つめ返す。


「当然だ。五十年後も大事にするって、あの時、誓っただろ?」


思いもよらないことを言われて、ヨンファは目を瞠った。
練習生時代に想いを通わせ、初めて肌を触れ合わせる前にジョンヒョンから言われた台詞だ。
今までお目にかかったことがないほど彫が深くて端整な顔立ちをした同性に、ヨンファはほとんど一目惚れに近いと言っていいくらい、出会った瞬間から心を奪われていた。


同じ志を持ったライバルとして切磋琢磨し合える仲で、レッスンが終わったあとはクタクタだったにもかかわらず、寝る間を惜しんで同郷の話に花を咲かせた日々がとても懐かしい。
その結果、同じグループでデビューすることが決まり、そして、ジョンヒョンも自分と同じ気持ちだったと知り、驚愕した。


年端もいかない若者同士が、あの時点でこの先も一緒に生きていきたいと誓い合ったのだ。
愛だの恋だの、そんな一言で表せるような簡単な括りじゃなくて、自分の半身だと思えるような存在なのだと。
それは何の保証もなく、自分たちの想いを口にするだけの稚拙な行為にすぎなかったかもしれないが、その気持ちは今でも変わってはいない。


あの日以来、初めて耳にしたジョンヒョンの言葉は、ヨンファの心に深く沁み込んできた。
妙に手厳しかったり、ふてぶてしい面があるかと思えば、こんなふうにヨンファの心の中にスルッと入り込んできて、魂を揺さぶるような台詞を吐く。
時に何を考えているのか分からないマイペースの自由人が、惚れ惚れするような精悍な顔でサラッと言うのは反則だろうと、文句を言ってやりたいくらいだ。


一点の曇りもなく、ヨンファにだけ向けられる一途な想い。
温かい眼差しに溢れんばかりの愛情がはっきりと見えて、ヨンファはたまらなくなった。


「ヒョニ……」


言いたいことはたくさんあるのに、上手く言葉にできないもどかしさに、同じようにジョンヒョンの頬を両手で挟む。
鼻先が触れそうなところまで顔を近づけると、硬い胸板に抱き留められて、息もつかせぬほどの口づけが降ってきた。










ふわりと抱き上げられて、ヨンファはモダンなデザインの広々としたベッドルームへと連れて行かれた。
身長が驚くほど高いというわけではないが、ジョンヒョンは強靭な身体つきをしていて、とりわけ腕の力が強い。ライブでアンコールが終わったあとに、ジョンシンをまるで荷物扱いで、ひょいっと肩に担いでしまったのには仰天したものだ。


逞しい腕に身を任せて辿り着いた寝室は、月明かりに照らされて、青みがかった光に包まれていた。幻想的な世界を演出しているようで、ダブルサイズのシーツの上にそっと下ろされても、いつもと違う雰囲気に落ち着かない気分になる。
視線の先の美貌を見上げると、熱っぽい眼差しでヨンファを見下ろしながら、スプリングを軋ませてベッドに乗り上げてきた。


背中を抱き寄せてくる両腕に身を委ね、以前に比べてすっかり短くなった黒髪に指を滑らせる。
長めの前髪もいいが、より男っぽさを増したジョンヒョンについ見惚れてしまう。
くすぐったいのか、目を眇める表情がわずかに照れが混じっているような気がして、急に愛しさが込み上げてきた。
口づけを強請るようにヨンファが瞼を閉じると、ゆっくりと唇が重なる。
顎を上げて懸命に応えながら男の広い背中に手を伸ばすと、激しく奪われるようなキスに呑み込まれた。


「……っ、ん、――」


夢中で求め合っているうちに身体が傾いて、もつれるようにベッドへ倒れ込む。
重量のある体躯を受け留めながら舌先が痺れるほど絡ませ合っていると、口腔内を貪られて、息苦しさに喉の奥が鳴った。
それに気づいたジョンヒョンが、ヨンファの上唇を名残惜しそうに吸ってから離れていく。


「浴衣、脱がせて」


美声が低く囁き、たったそれだけのことで、身体の芯がぞくりとした。
上体を起こしたジョンヒョンを見て、ヨンファもベッドから起き上がる。
両手で生地の硬い帯を引っ張るようにしてほどき、浴衣を肩から落とすと、目を瞠るような体格が現れた。厚みがありながらしなやかで美しい肉体はジムで鍛錬している賜物なのか、出会った頃は細身だったのに、その名残りはまったくない。


肩幅が広く、盛り上がった肩や二の腕、隆起した胸板に軽い眩暈を覚えた。
その下には、引き締まって割れた腹筋が続いている。
羨望の眼差しで見ていると、いきなり肩を掴まれ、ヨンファは再びベッドに沈められた。
すかさずジョンヒョンが圧しかかってきて、浴衣の上から胸をまさぐられながら、首筋に唇が這わせられる。
直接肌に触れられると、自然と身体が熱くなって、息が上がりそうになった。


「はぁ……っ」


じっと見据えられたまま、片手でヨンファの帯を無造作に緩める。
かなり着崩れして胸許が開いていたところを、さらにジョンヒョンが浴衣の衿元に両手をかけて大きくはだけさせた。
なめらかな肌が露わになると、鎖骨の窪みに口づけられる。


剥き出しになった肩口を両手で包み込むように撫でられ、唇は徐々に下へと滑り落ちていった。
ところどころきつく吸われて、その度に背中がゾクゾクと震える。
小さな突起に辿り着くと、舌先で押し潰すようにつついてから口に含まれた。
ツキンとした快感が電流のように走り抜け、少しずつヨンファの息が乱れだすと、反射的にすがりついたジョンヒョンの背中に爪を立てていた。


それを気にする素振りもなく、いつの間にか骨張った手に浴衣の裾を割られ、太腿の内側に指先を這わされる。
巧みに下着を引き抜かれると直接触れられ、ジョンヒョンは右手を動かしながら、ヨンファを余すところなく観察するようにじっと見つめた。


眉を寄せて艶っぽい表情を浮かべているヨンファの唇をキスで二度三度と啄むと、端正な顔が下に移動するのが目の端に見える。
すると、いきなり敏感な部分を温かく湿った感触で覆われて、たまらずヨンファはシーツの上でその身を反り返らせた。


「あっ、……や、……っ」


逃げかけた腰を強い力で掴まれ、頭を上下に動かして執拗に責められる。
下肢の間から水音が響き、凄まじいほどの快感がヨンファの全身を覆い始めた。
どうしても気恥ずかしさが先に立ち、口での愛撫は未だに抵抗があるのだが、いつの間にか相手の術中にはまり溺れてしまっている自分がいる。


知り尽くされている箇所に強烈な悦楽を与えられると半ば意識が飛び、一定の動きを見せる黒髪に指を絡めるしかすべはなかった。
そうこうしているうちに瞬く間に追い詰められて、強く吸い上げられながら舌を使われると、頭の中が真っ白になった。


「あ、――っ……ん、ぅ……っ」


大きく息をついていると、ジョンヒョンの尖った喉がゴクリと上下し、手の甲で口許を拭うのが視界に入る。
いつもより性急な行為に余裕のなさを感じて、頭の中が熱く痺れた。


「……俺もする」


居たたまれず、ジョンヒョンと目を合わさないようにして、そっとボクサーパンツ越しに指を這わせる。
それは驚くほど熱く、猛々しく張り詰めていて、ヨンファは探るように撫でた。


「今日はいい。ヨンファにされたら、あまり保たないからな」
「そんなの気にしなくていいのに」


顔を上げると、熱を帯びた瞳と視線が絡み合った。
ジョンヒョンが手早く取り出したものに再び手を伸ばし、硬さを確かめるように直接触れる。
細い指を絡めて煽るように動かすと、息を詰めて、途端に体積を増したのが分かった。


「また…今度な」


目眩を感じたように眉根を寄せ、ジョンヒョンがやんわりと指を外す。
いつになく積極的なヨンファに、嬉しさを隠しきれないような表情で苦笑した。


「だって、いつも俺ばっかりで、不公平だろ?」
「俺はこっちがいい。早く繋がりたい」


ヨンファが不満げに漏らすと、興奮の入り混じった低音でストレートに求められて、奥に節くれ立った指が潜り込んでくる。
早くも欲しがるようにきつく締めつけてしまい、察したジョンヒョンが探り当てるようにゆっくりと中を擦り始めた。


「………っ」
「もうこんなに熱くなってる。俺が欲しかったか?」


身を屈めたかと思うと、耳殻を唇で挟みながら甘く囁かれ、そのまま首筋に吸いついてくる。
咄嗟に狼狽えてしまい、何も言えないでいると、「……ヨンファ」と子供のように強請ってきた。


「……………」
「言って。ヨンファ」


情欲に濡れた声が優しく催促してきて、額にキスをされる。
いつも涼しげな顔が壮絶な男の色香を放ち、興奮のためか上気して汗ばんでいた。


「……ずっと……欲しくて……たまらなかった……」
「俺もだ。すぐによくしてやる」


シーツに手をつくように言われて腰を捕らえられ、いきなり四つん這いの格好にさせられた。
いつの間にか帯が完全にほどけて、辛うじて身体に纏っているだけの浴衣の裾をたくし上げる。
腰を突き出したヨンファのどこを見られているのか視線を痛いほど感じ、羞恥で神経が焼き切れそうになった。


ヨンファ自身に厚みのある手が伸びてきて、そっと握り込まれながら両脚を大きく割り開かれたところに吐息を感じる。
あっと思った時には、ジョンヒョンの舌が触れていた。


「やっ……、く……っ」


半ばパニックになりながらも、奥歯を噛み締めて漏れそうになる声を抑える。
抵抗したいのはやまやまだが、繋がりたい気持ちは同じだから、腰がガクガク震えるのを耐えて、ひたすら時間が過ぎるのを待った。
中までたっぷりと濡らされて、柔らかく綻び始めた頃には、ヨンファは息も絶え絶えになっていた。


背後で動く気配がして、硬い切っ先があてがわれる。
ジョンヒョンに触れられた箇所はどこも燃えるように熱くて、欲しい気持ちはピークに達していた。


「ヒョニ……早く来…て……」


その硬度と質量にもたらされる快感を知っているだけに、ヨンファはもはや待てなかった。
一刻も早くジョンヒョンを感じたくて素直に吐露すると、求めに応じてジョンヒョンがゆっくりと後ろから入ってくる。


「……あ、――っん……く……」


ようやく待ち望んでいたものを与えられて、どれほどこの男を欲していたのか改めて思い知った。形を覚えているそこは拒むことなく、嬉々として呑み込んでいく。
限界まで押し拡げられて、体内で力強く脈打つジョンヒョンが動き始めると、嬌声がひっきりなしに漏れだした。


「あ……、あぁ……っ」
「まさに絶景だな」


初め、窓の外の夜景のことを言っているのだと思った。


「あっ……な…に……?」
「ほら、前。ばっちり映ってるだろ」
「………っ」


あまり気に留めていなかったが、白く霞む瞳で見上げて、思わず息を呑む。
真っ暗な窓ガラスには、後ろから貫かれてガクガクと揺さぶられているあられもない自分の姿が映っていた。
薄暗い上に浴衣で細部まで見えているわけではないが、官能に乱れているのが見て取れる。


「後ろからだと顔が見えないのがネックだったが、これはいいな」
「――っあ、いやっ…だ……、こんな……っ」


咄嗟に目を閉じて、向きを変えてほしいと訴えるが、ジョンヒョンの腰の動きは止まらなかった。


「ヨンファも見ろよ。すごくいい顔してる」
「よ、せ……っ」
「知ってたか?ここを突くと中がキュッと締まって、俺を放そうとしない」


背中に覆い被さってきたジョンヒョンが、甘い声で耳許に囁いてきて、耳朶を軽く噛まれた。


「こんな淫らなヨンファを知ってるのは俺だけだ」


続けざまに言われる台詞は、ことさら優しくヨンファを追い詰める。
行為の最中、こんなに饒舌なジョンヒョンはめずらしいかもしれない。
それほどまでに、自分を欲してくれていたということだろうか。


腕だけ通した状態で、ほとんど脱げそうな浴衣から覗く肩に唇を押しつけてきて、徐々にジョンヒョンの抜き差しが早くなった。
うなじに吸いつきながら、強靭な腰つきで感じる箇所を集中的に責められる。


「す、ごいな……今日は……っ」


ジョンヒョンが低く呻るような声で呟き、深く息をついた。
ヨンファを快楽の極限まで追い上げようとしているのか立て続けに穿たれ、甘く痺れるような感覚に声が止まらない。


「ん、――やぁっ、あっ……もっと……ゆっくり……っ」


無骨な手が腰骨を掴み、力強い抽挿を繰り返されるたび、ヨンファは濡れた嬌声を上げた。
余裕を失くした男に最奥を抉るように突かれると、敏感な部分にあたり、背中が何度も跳ね上がる。激しく腰を使われて、あまりの刺激の強さに、ヨンファは甘い喘ぎを零しながら白いシーツを掻き毟った。


「……啼くほどいいか?」
「馬…鹿……っ」


後ろを向くと、情欲に濡れた顔が月明かりに照らされていた。
愛おしそうに目を眇めるジョンヒョンと視線が合わさり、身を屈められて自然と唇が重なる。
これ以上ないくらい強い力で深々と貫かれ、ヨンファは背中を弓なりに反らして、シーツの上に吐精した。


「あっ……あっ……あぁっ」


力の入らない両腕を曲げて全身を大きく震わせていると、限界まで膨れ上がっていたジョンヒョンが低く喘ぎながら中で弾けた。
身体の奥までたっぷり濡らされたのを感じて、脱力してシーツの上に突っ伏すと、背後から強く抱き竦められる。


「なぁ……あとで一緒にバスに浸かりたいから、このままもう一回いいか?」


ヨンファを覗き込むように熱っぽい眼差しを向けられ、身体の奥深くに入り込んだままだったジョンヒョンが少しずつ力を取り戻し、脈打ち始めたのが分かった。
甘えが混じる低音で強請られて、収まろうとしていた熱がじんわりと疼くのを感じる。


「……うん」


ヨンファは愛する男から与えられる狂おしいほどの快楽の波に、再び溺れていった。










「ん、……っ、あっ――」


ガラス張りのバスルームに、ヨンファの濡れた声が響き渡った。
大きな窓からは先ほどの日本庭園や満天の空を眺めることができ、陶製の広々としたバスタブ付近はガラス窓のため開放感があり、ベッドルームを介して都内の煌びやかな夜景が見える。
身も心も癒される空間にいながら、ふたりは揺れる湯の中で、お互いを求め合うことに夢中になっていた。


韓国では湯に浸かる習慣がないため、大半の一般家庭にバスタブは置かれていない。
仮にあったとしても、ほとんど使用することはなく、もっぱらシャワーのみだ。
そのため、日本でライブをする時はできるだけヨンファと同室になるように仕向けて、こんなふうにバスルームで戯れることが多い。


ベッドの上で立て続けに交わったあと場所を移したのだが、自然とそういう雰囲気になり、再び交歓に耽っていた。小さな突起を指先で捏ねるように愛撫していると、瞬く間に硬くなり、ふっくらとした唇から甘い声が漏れる。
その艶やかな表情に魅入っていると、つい力が入ってしまった。


「あっ……痛……っ」


ぬるめの湯の中で、ジョンヒョンの上に跨がるように乗っていた腰が、ビクンッと浮いた。


「悪い。強すぎたか?」


顔を胸許から上げると、ヨンファが長い睫毛を揺らして、じっと見下ろしてくる。
しっとりと濡れそぼっている黒髪、潤んだ瞳、ほんのりと色づいている頬。
至るところからダダ漏れしている壮絶な色気に、ジョンヒョンは目眩を起こしそうになった。


「もっと……優しくして……」


赤みを帯びた唇が甘えた口調で強請ってきて、下半身に一気に熱が溜まりだした。
突き上げてくる欲求のまま尖りきった乳首に吸いつくと、ヨンファは白い喉を仰け反らせて息を乱す。
なまめかしい声をもっと聞きたくて、思うさま弄りながら下へ手を伸ばすと、すでに反応し始めていた。


「んぁ……、は……っ」


しなやかな身体を抱き竦め、ジョンヒョンは自分自身をヨンファに擦りつけるように触れ合わせる。すると、気持ちがいいとばかりに、ヨンファは腰を揺らめかせて嬌声を上げた。
うっすらと開かれた唇がひどく扇情的で、ジョンヒョンはたまらず後ろに指を伸ばすと、先ほどの交わりで中はしっとりと柔らかいままだった。


指を動かすと湯が不快なのか、ヨンファがブルッと身を震わせる。
一秒たりとも待てないジョンヒョンは片手で腰を深く抱き寄せ、性急な手つきで位置を定めると、剛直の上へ下ろしていった。


「あっ…、あっ…、湯が……入って……」


下からゆっくりと押し込むと、根元まで呑み込まれて、熱い内壁がジョンヒョンをきつく締めつける。ヨンファの身体が浮き上がらないようにしっかりと両腕で抱き留め、グッと最奥を突いてやると、揺れる湯の中で可愛く啼いた。
もっと乱れさせたくなり、湯が飛沫を上げるのもお構いなく、腰を揺らしながらジョンヒョンは夢中で赤い尖りにむしゃぶりつく。


「あ、あっ……駄目っ、……んぅ……、ヒョニ……っ」


潤んだ大きな双眸は完全に蕩けきっていて、荒々しく唇を塞ぐと、濡れた舌が懸命に絡みついてきた。
互いに深く吸い合っていると、ヨンファの両腕が首に回され、湯の中で肌と肌がより密着する。
長く浸かって交わっているせいか、肌が綺麗な桜色に染まっているのに気づいた。
美味しそうにたこ焼きを頬張っていた男と本当に同一人物かと驚嘆するほど、妖艶な雰囲気を纏い、淫らで美しい。
そんなギャップも含めて、ヨンファのすべてが愛おしかった。


手を伸ばして、ジョンヒョンはヨンファのほっそりした指に触れる。
五指を絡めて握り合うと、視線がぶつかり、吸い寄せられるように再び口づけを交わした。
自分たち以外は何も見えないし、何も聞こえない。
明るいライトに照らされたバスルームで、ふたりの蜜月の夜は濃く甘く、静かに更けていった。





End





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haru
Author: haru
CNBLUEのBL小説を書いています。CPはシンヨン&釜山ズ&ミニョヨンです。ヨンファ溺愛主義でとんでも妄想ばかりですが、愛だけはぶっこんでいます。
話のトーンはほのぼの、甘々、コミカル、シリアス、切ない系。ハピエンオンリーです。
基本マイペースでランダム更新。妄想は思いつくまま、気の向くまま。R18の内容が含まれているため、未成年の方、苦手な方は閲覧にはくれぐれもご注意下さい。
尚、当ブログに掲載している作品はすべて私個人のオリジナルですので、模倣、転載等はご遠慮願います。

Comment(6)

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2016/10/02 (Sun) 18:14

haru

ふ*******さん

こんばんは♡
案の定、調子に乗ってやりすぎました( ̄ω ̄;)
釜山ズは書けば書くほどハマるCPですね。
延々とこの手のシーンばかりで、走って逃げたくなるほど恥ずかしかったんですが(笑)、そのように言っていただけてとても嬉しいです♡♡
極道で大分枯れてきているっぽいので、リハビリを兼ねてたまに書くのも悪くないのかな?と思いました。これでも一応気は使って、大人しめにしたつもりなのですが…(*ノω<*)


2016/10/03 (Mon) 00:35

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2016/10/07 (Fri) 06:49

haru

は*さん

こちらにまでコメントを下さり、どうもありがとうございます♡♡
ヨンのバイタリティーには頭が下がりますね。
本当に楽しそうに仕事をしていて、若いっていいなぁと思います(*´ω`*)
明日から三連休ですね!今日、仕事中に気づきました( ̄ω ̄;)
は*さん、思いっきりリフレッシュして下さいね♪

2016/10/07 (Fri) 21:26

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2016/10/30 (Sun) 18:51

haru

沙*さん

こんばんは♡お久しぶりです♪
ちょっとやりすぎた感満載なんですが、気に入っていただけて良かったです(〃ω〃)
リクエストをいただかなければ、恐らく自分では思いつかなかった話だったと思います。
素敵なアイデアをどうもありがとうございました♡♡

極道の方も頑張って進めていきますので、最後まで見届けて下さると嬉しいです。
また、お気軽に読みにいらっしゃって下さいね(*´ω`*)

2016/10/31 (Mon) 21:02