CNBLUEのBL小説ブログです。ヨンファ溺愛主義で、シンヨン&釜山ズ&ミニョヨンの話を書いています。

ずっとそばに

2016年06月30日
Happy Birthday シリーズ 2


『Happy Birthday』 続編



シャワーを浴びていると、突然、頭の中にふっとメロディが降りてきた。
ヨンファはすかさず忘れないように口ずさみながら頭の中で繰り返し、手早く髪の毛と身体を洗っていく。
いつもより短時間でバスルームから出ると、髪を乾かす時間さえも惜しくて、足早に自分の作業部屋へと向かった。


日常において、なぜかリラックスしている時や何かを楽しんでいる時に、急に曲が思い浮かぶことが多いような気がする。
在宅中にインスピレーションが湧くと、すぐさま部屋にこもり、曲作りを開始するのがお決まりだった。


ヨンファは慣れた手つきでキーボードを弾きながら、パソコンに楽譜を出力すると同時に録音を開始していく。
イメージが形になって調子が上がってくると、一連の作業が楽しくなり、飲まず食わずのまま時間を忘れて没頭することもよくあった。


もし恋人が訪ねてきている時だったら、缶詰め状態になっているヨンファを気にかけて、時折様子を見にきたりコーヒーを淹れてくれたりする。
仕事の時は、自分が恋人を含めたメンバーを引っ張っていく立場にあるが、プライベートだと逆で何かと世話になることが多いのは事実だ。
この日も夢中になってキーボードを弾いていると、突然、そっと肩に腕が伸びてきた。


「もういいだろう?今日はそのくらいで」
「あっ……ビックリした。いつ来たんだ?」


手の動きを止めて振り向くと、ジョンヒョンが背後から覆い被さるようにして、パソコンの画面を覗き込んでいる。


「九時頃」
「全然分からなかった……」
「集中してる時のヨンファは、寝食を忘れる勢いだからな。何か差し入れようかと声をかけたんだが、聞こえなかっただろ。邪魔しない方がいいと思って、やめておいた」


どうやらヨンファが気づいていなかっただけで、様子を見に来てくれたらしい。
ジョンヒョンは仕事のことになると、リーダーのヨンファを立ててか、あまり口を挟んだり前に出過ぎることはない。
基本的には黙って見守るスタンスを貫いていて、こちらが助言を求めたり八方塞がりになっている時などは、やんわりと手を差し伸べてくれる。
付かず離れずの距離を保ち、自然でさり気ないから、ヨンファもつい甘えて頼ってしまうのだ。


「本当に?まったく聞こえなかったな。ごめん……。メシ、作っておいたけど、食べた?」
「ひとり寂しく食ったよ。ご馳走さん。……それより、まだかかるのか?もう待ちくたびれた」


そう言うが早いか、いきなり後ろから抱き竦められた。
濡れ髪から自分と同じシャンプーの香りがして、ジョンヒョンもシャワーを浴びたのだと分かる。
横からゆっくりとこちらを覗き込んできて、その近い距離にドキリとした。
成熟した大人の雰囲気を醸し出していて、精悍な顔立ちには男の色香が滲み出ている。


眦の切れ上がった瞳にじっと見つめられると、それだけで脈拍が早くなりそうだった。
付き合うようになって七年近くも経っているのに、未だにこの男の一挙手一投足に翻弄されてしまう。


ジョンヒョンは仕事とプライベートのオンオフの切り替えが上手く、ふたりきりになると途端に積極的な恋人に変身する。
数えきれないほどキスを交わし、相手の隅々まで知り尽くすほど身体を繋げている仲なのに、この男は何度惚れさせたら気が済むのだろうか。


「あと少しで終わるから、テレビでも観てろよ」
「ここに籠城して、もう二時間以上になるのに?明日やったらどうなんだ」


耳許で囁かれ、そのまま耳朶を甘噛みしてくる。
パソコンの時刻を見ると、午後十一時を過ぎていた。
思ったよりも時間が経過していて驚く。


「すぐ終わるって」
「嘘だな。そう言いながら、すぐに終わった試しがないじゃないか」


ジョンヒョンはわざと拗ねたように言い、ヨンファを抱く腕に力を込めてきた。
そう切り返されると、言葉に窮してしまう。確かに身に覚えがあるからだ。
こんな風にストレートに要求してくるのは、この男にしては珍しいかもしれない。
いつもは大抵、ヨンファのキリのいいところまで待ってくれるのだが、今日は違っていた。


いつの間にか性急な手が伸びてきて、カットソーの中に入り込んでくる。
ヨンファの細い腰を撫で、くすぐったさにビクッと背を波立たせると、指先で胸の先端を弄り始めた。
ジョンヒョンの大きな手に触れられると、まるで火がついたように身体が火照りだす。


「ヒョニ……っ」


目的をもって動き始めた手を慌てて制したが、ジョンヒョンはまったく聞く耳を持たなかった。


「熱心なのはいいけど、俺との時間が減るのは歓迎しないな。もうじき離れ離れになるんだし」


甘えた声に欲望の色が混じっていて、カッと首筋が熱くなる。
無骨な手に顎を捉えられて横を向かされると、深く唇が合わさってきた。


「――待…てよ……」
「待ったはなしだ。せっかくのバースデーも一緒に祝えないし、踏んだり蹴ったりだな」
「仕方ないだろ。仕事なんだから」


三日後、ヨンファは映画の撮影で、メンバーと離れひとりでプラハに発つことが決まっていた。
約十日間の日程で、誕生日も現地で迎えることになる。
ジョンヒョンはそのことを不満に思っているようだった。


「分かってても、割り切れないことだってある。俺の時、いろいろしてもらったから、今度は逆に驚かそうと思ってたのにな」


先月のジョンヒョンの誕生日の時に、ふたりだけでちょっとしたお祝いをした。
忙しい仕事の合間を縫って、事前にプレゼントを用意したりメニューを決めるのは、ことのほか楽しかった。
一年に一度しかない恋人の生まれた日は、ヨンファにとっても特別な日だからだ。


仕事を早めに切り上げて、ヨンファが自宅マンションで夕食を作ると、遅れて訪ねてきたジョンヒョンが驚いた顔をして喜んでくれたのを思い出す。
綺麗にラッピングされた箱を開け、以前から欲しがっていた腕時計を見つけると、ひどく幸せそうな顔で感謝してくれて、そのあと愛の言葉を囁きながらベッドで何度も抱き合った。
その時のことを思い返すと、顔が赤らんでしまう。


「いいよ。気持ちだけで」
「駄目だ。帰国してから、また何かしよう。……それより、今のうちにたっぷりとチャージしておかないと、ヨンファ不足で死ぬ」
「大袈裟だな」
「俺がいなくても平気なのか?」


首筋に触れてきたジョンヒョンの唇は火傷しそうに熱くて、身体が震えた。
ヨンファの反応を楽しむかのように、周辺に舌を這わせ続ける。


「……平気じゃない」
「俺がいないと寂しい?」
「……そりゃ、十日も離れると寂しいよ」
「じゃ、俺が欲しい?」
「……欲し…い……」


肌を啄みながら、まるで誘導尋問みたいに心の中を暴かれ、追い詰められていく。
あまり無理強いをしないジョンヒョンから強引に迫られると、たまらなくゾクゾクする。
巧みな愛撫に溺れ始めている自分に、ヨンファはもうこれ以上作業が続けられないことを悟った。


「ベッドに行く?」


確認してくるジョンヒョンに、椅子をくるりと後ろに回して立ち上がると、ヨンファは目の前の屈強な首に両腕をまわす。


「まさかと思うけど、十日分…とか?」
「当然。やっぱり気が合うな」


満足そうに目を細めると、骨が軋むかと思うほど強く抱き締められ、吐息ごと唇を奪われた。
甘く絡みついてくるジョンヒョンの舌に応えながら、ヨンファの全身から力が抜け落ちていく。


自分の方こそ、果たして十日間も耐えられるだろうか。
一瞬たりとも、この温もりから離れたくないと思うほど、男に対する愛しさが込み上げてくる。
このままずっとずっと感じていたい――。


ふたりきりの夜が、いつもより長くなりそうな予感がした。





End





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haru
Author: haru
CNBLUEのBL小説を書いています。CPはシンヨン&釜山ズ&ミニョヨンです。ヨンファ溺愛主義でとんでも妄想ばかりですが、愛だけはぶっこんでいます。
話のトーンはほのぼの、甘々、コミカル、シリアス、切ない系。ハピエンオンリーです。
基本マイペースでランダム更新。妄想は思いつくまま、気の向くまま。R18の内容が含まれているため、未成年の方、苦手な方は閲覧にはくれぐれもご注意下さい。
尚、当ブログに掲載している作品はすべて私個人のオリジナルですので、模倣、転載等はご遠慮願います。

Comment(2)

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2016/07/02 (Sat) 07:24

haru

は*さん

こんばんは♡
短くて中途半端でごめんなさい(>ω<)
それなのに、繰り返し読んで下さり、どうもありがとうございます♡♡
は*さんの温かいお言葉のお陰で元気が出ました。

日常生活に……確かにその通りですね。
私の平凡な生活に潤いを与えてくれている四人には感謝しかありません。
今日からまた頑張ります♪

2016/07/02 (Sat) 19:41