CNBLUEのBL小説ブログです。ヨンファ溺愛主義で、シンヨン&釜山ズ&ミニョヨンの話を書いています。

Everything

2016年03月09日
Everything シリーズ 0






「今月、これで何度目だ?」


ドアが開いた途端、第一声がこれだった。
いつもは涼しげな表情が、眉間に皺を寄せたまま両腕を組んでいる。
苦虫を噛みつぶしたような顔をすると、仕事の時と同一人物とはとても思えなかった。


「固いこと言うなよ。ほら、酒とつまみを持ってきたから」


そう言って、ヨンファは目の前の端正な顔をした男に、紙袋を持ち上げてみせる。
胡乱そうな目で見るジョンヒョンを尻目に、勝手知ったる他人の家とばかりに、ヨンファはズカズカと中に入った。





ジョンヒョンはメンバーの中で一番歳が近く、同じ釜山出身ということもあり、ヨンファとは親友のような仲だ。
ライブやテレビなどの人前に出る仕事の時は、ヨンファがリーダーで年上のため、ジョンヒョンに敬語を使われることが多いが、
それ以外ではタメ口になり、二人きりだと名前まで呼び捨てにされる。


ありのままの自分を曝け出して本音で語り合えるから、ヨンファが家飲みをしたい時は、大抵ジョンヒョンのマンションに押しかけた。
仕事や趣味のことなど共通の話題は多いし、遠慮がないから話しやすい。
そして、何よりヨンファが一番会いたいと思っているからでもある。


練習生時代からの付き合いだが、色白で韓国人離れした顔立ちの男に、ヨンファは少しずつ魅かれていたのかもしれない。
ルックスだけでなく、ギターの腕前、歌声、センスなど、音楽性全般に関して目を瞠るものがあり、ヨンファにとってなくてはならない存在になっている。
だから、個々の仕事が増えてから、一緒にいる時間は確実に減り、それをヨンファは寂しく思っていた。


それが大きく変わったのは、昨年放送されたジョンヒョンのウギョルだった。
冷やかしてやろうと興味本位で観てみたが、二人が本物の新婚カップルのように見えて、ヨンファは呆然とした。
初めは我慢していたが、ついには、ものすごい嫌悪感に襲われて、無意識のうちにテレビを消していた。
この時、ヨンファははっきりと自分の気持ちを自覚したのだ。


決して何かを期待しているわけではないが、時折、ジョンヒョンの顔が見たくて堪らなくなり、つい足を運んでしまう。
そんなことは、この男は知る由もないだろうが。





「ちょっと来すぎじゃないか?潰れて介抱する俺の身にもなれよ」


ジョンヒョンは不機嫌丸出しで一つ大きく溜息をつくと、呆れたように目を細めた。
ヨンファはチリッと胸が痛むのを感じたが、気付かない振りをして、外国産のビール、ワイン、チーズ、スナック菓子をリビングのガラステーブルに並べていく。


「俺の面倒なんか見なくていいって。お前の超でっかいベッドで勝手に寝るよ。すごい快適で気持ち良いんだよな」
「……ここをホテルと勘違いしているだろう?」
「するわけないない」


ヨンファが軽い調子で答えると、ジョンヒョンは露骨にムスッとした顔をして見せた。
迷惑がられているのは承知している。これほど頻繁に押しかけたら、ジョンヒョンだって好きなことができないだろう。
もしかしたら、恋人を呼んで抱き合いたいと思っているのかもしれない。
そうでないと、部屋にあんな大きなベッドを入れるはずがない。





ヨンファは面白くなくて、ついつい杯を重ねてしまっていた。


「グラスが空になってるぞ」
「もう飲めない……」


ワインを飲みながら喋っていると、瞼が重くなってきたので、ヨンファはギブアップ宣言をする。
仕事で疲れた身体にアルコールを入れると、必ず睡魔が襲ってくる。
自然と目が閉じ始めるヨンファに気が付くと、ジョンヒョンはいつも抱えるようにして寝室に運んでくれる。
しかし、今日は違っていた。


「あまりここに入り浸るのはやめた方がいい。リーダーとして示しがつかないだろう?」
「……示し?」
「ミニョクとジョンシナはいい気がしないってことだ」
「俺は、あの二人ともプライベートで会ってるぞ。そりゃ、確かにここに来る方が多いかもしれないけど」


初めてジョンヒョンに拒絶されるようなことを言われ、ヨンファの眠気は吹っ飛んだ。


「俺がここに来ると、迷惑ってことか?」
「……そうじゃない」


口では否定しても、差し障りがあるのは紛れもない事実なのだろう。
ジョンヒョンの言葉を、そのまま鵜呑みにすることはできなかった。


「俺がいたら、誰かさんとあの大きなベッドで好きなこともできないもんな」


返事に困ったように、ジョンヒョンが黙り込む。
それが肯定の意味だと分かり、ヨンファは居た堪れなくなり、声を絞り出すように言い放った。


「分かったよ、帰る。もうここには来ないから」
「え……。おいっ」


滲んだ目許を見られたくなくて、視線を逸らせてゆっくりと立ち上がると、ヨンファはリビングを出て、玄関へと向かった。
胸が張り裂けそうに痛くて、一刻も早くここから出たかった。
仕事で多少気まずい思いをするかもしれないが、時間が経てば解決するだろう。


「待てよ。そういうことが言いたいんじゃない」


玄関で靴を履いていると、後ろから肘を掴まれた。
反射的に振り向くと、いつも冷静なジョンヒョンが必死の形相をしていた。


「だって、ヒョニはいっつもそうだ。仕事の時は優しいのに、俺がここに来ると嫌そうな顔をするじゃないか。俺は前から気付いてた…」
「それは……」
「どうしてなんだ?」


ヨンファが真っ直ぐな目で見ると、ジョンヒョンがハッと息を呑むのが分かる。
物言いたげに口を開いたが、一瞬間があり、そのまま閉じてしまった。
ジョンヒョンは基本無口だから、言いにくいことがあれば、なかなか口を割ろうとしない。
それに慣れているヨンファも普段ならそんなに気にしないが、肝心な今でさえ何も言ってくれないジョンヒョンが無性に腹立たしかった。


「また、ダンマリなんだな。もういいっ」
「こんな状態で帰せるか」


腕を振り切ろうとしたら、痛いほどの力で、後ろから強く抱き締められた。
一瞬、何が起こったのか、分からなかった。
背中にジョンヒョンの引き締まった硬い胸板を感じて、心臓が跳ねる。


「ヨンファはここへ来て、酔うとすぐに寝るだろう。ベッドに運ぶたびに、俺はずっと理性と闘っていた。……大切だから、手が出せなかったんだ」


思いも寄らないことを言われて、息が止まった。


「そんなこと…信じられない……」
「信じろ」


深みのある美声が耳許で聞こえて、カッと全身が熱くなる。
ジョンヒョンの言葉に、都合の良い夢でも見ているのかと思った。


「俺…昨年、お前がウギョルを降板になってホッとした。本当はこんなこと、リーダーとして思ったらいけないんだけど」


背後でジョンヒョンが身じろぎしたのが分かる。


「俺はずっと嫌だった。お前を取られそうな気がして、出演がなくなって良かった…って今でも思ってる。リーダー失格だよ…」
「ヨンファ……」
「でも、お前は降板したくなかったんだろ?本当はあの子のことが好きだったんじゃないのか?」


ガッチリとした腕をゆっくり振り解き、後ろを振り向くと、目の前にジョンヒョンの顔があり、真っ向から視線が絡まる。
ジョンヒョンは怒っているような複雑な顔をしていた。


「そんなわけないだろう。仕事相手としか思っていない」
「だって、とても演技に見えなかった。抱き締めたりキスしたり、俺はもう耐えられなかっ……っ」


語尾はジョンヒョンの唇に呑み込まれた。
歯列を割って入ってきた舌に口腔内を蹂躙され、奥を探られる。
舌先を絡めながら角度を変えて吸われて、ゾクリとするものが背筋を走った。


ヨンファは全身から力が抜けていき、ジョンヒョンが腰を支えていなければ、その場に立っていられなかっただろう。
こんなに酔いそうなキスは初めてだった。


「本気と演技の違いも分からないのか?好きでもない奴をこんなに頻繁に泊まらすほど、俺はお人好しじゃない」


いつも寡黙な男が饒舌になって、言葉を紡いでいく。
初めて聞くジョンヒョンの気持ちに、ヨンファの喉が干上がったようにカラカラに乾いた。


「ずっと機会は窺っていたが、お前の身体に負担をかけると分かっていたから、二人きりになることを避けてたのに……。でも、もう遅い。今夜は帰さない」


はっきりと言い切ったジョンシンは、怖いほどに真剣な顔をしていた。










そのまま手を引かれるようにして、ヨンファはベッドルームに連れて行かれた。
ドアを開けてスタンドライトに明かりを灯すと、キングサイズよりも大きなベッドが目に飛び込んでくる。
すでに何度かここで寝たことがあるのに、この状況でそれを目にしただけで、全身が震えて思考回路は停止しそうになった。


どうしていいのか分からないでいると、もつれ込むようにベッドに押し倒されて、いきなり呼吸を奪われた。
ヨンファの頭の中は真っ白になり、何も考えられなくなる。
触れた唇は一度離れ、肩を抱き寄せながら、再び啄むように口付けられた。


「んん……っ」


喉の奥から零れた声が、静まり返った部屋に響く。
見開いた視界の先には、目尻が上がった綺麗な瞳がじっと覗き込んでいて、優しく包み込まれるような表情をしていた。


ヨンファの知らないジョンヒョンがまだいた。
本当にコイツはどれだけ引き出しを持った男なのだろうか。


堀が深くてハーフと間違えられるような顔立ち。
誰もが認める群を抜いた容姿の男と、こんな至近距離で目が合うだけで、ヨンファの鼓動はどんどん早くなっていく。
そして、まるでジョンヒョンの魔法にかかったみたいに、ヨンファは動けなくなる。


あまりの目力に思わず視線を逸らすと、顎を捉えられて、呼吸すら許さないような激しい口付けが降ってきた。
熱い舌が入り込み、歯列をなぞり、ヨンファの舌を追いかけて絡みつく。


「ンッ……待……っ」


ジョンヒョンの口付けは情熱的で、これほどまでに激しく求められて、ヨンファは眩暈がしそうになった。
唇を塞がれたままセーターとシャツを一度にたくし上げられて、胸の先端が露わになる。
両方を同時に指の腹で責められながら、口腔内を執拗に貪られた。


「……ん……ふ……ンッ」


長いキスから解放されると、ジョンヒョンの唇は喉許に吸いつき、鎖骨の窪みを辿って下へと移動していく。
硬くなった乳首を見つけると、舌先で転がして口に含まれた。
しつこいぐらいに集中的に愛撫を施され、ヨンファは甘く身悶える。


「あっ……んん……っ」


ヨンファが眉根を寄せて快感を追っていると、いつの間にか服までも脱がされる。
ジョンヒョンが身を起こして、情欲に掠れた声で囁いてきた。


「ちょっと待ってろ」


息を整えながらヨンファが見上げると、膝立ちのまま、食い入るような眼差し向けながら、自らも服を脱ぎ去る。
その鍛え上げられた色白の身体に、ヨンファは眩しくて思わず目を逸らしてしまう。
もう昔のようなスリムで、儚い美青年だった頃の面影はない。
年齢を重ねるとともに、野性的で成熟した大人の色気を纏うようになっていた。


「ヨンファとここで抱き合いたいとずっと思ってた。もう逃がさない……」


ジョンヒョンの台詞に目を瞠っていると、再び覆い被さってきて、軽く口付けられる。
いつの間にかジーンズのベルトとボタンを外され、躊躇いもなく中に骨ばった手が滑り込んできた。


「……んっ……あっ……」


ヨンファに直接触れてきて、遠慮のない指先が執拗に嬲ってくる。
自分でする時よりも遥かに気持ちが良くて、ヨンファは身悶えながらぎゅっと目を閉じた。
何も見えていないのに、隅々までヨンファの狂態を観察しているかのような視線を痛いほど感じる。


敏感な部分を執拗に擦られ、嬌声を上げながら潤んでいた瞳を開くと、ジョンヒョンがじっとこちらを見ていた。
たったそれだけのことで神経が焼き切れそうになる。
ジーンズを脱がされて、反射的に閉じようとしたところに顔を埋めるのが見えた。


「ヒョニッ……駄目…だ……っ」


慌ててヨンファが制止したが、間に合わなかった。
綺麗なあの唇の温かさを感じ、ジョンヒョンにされていると思っただけで眩暈がした。
舌先でなぞられ、時折強く吸いつかれて、じわじわとヨンファを追い詰めていく。
口で愛撫されながら、いつの間にか後ろの思いもよらないところに指が入ってきて、中で動き始めた。


「や………っ」


辛抱強く抜き差しされていると、次第に異物感がなくなり、代わりに痺れるような熱が生まれる。
両手で割り広げられ、腰の奥まで唇と舌で深く探られて、制止するように何度も訴えたが、聞き入れられなかった。


「ああ……っ……もう……ヒョニ…やめ……っ」
「まだだ。よく解しておかないと傷になる」


どのくらいの時間、そうされていただろう。
念入りに解され、ヨンファは息も絶え絶えで放心状態になっていた。
名前を呼ばれて目を開けると、心配そうな顔をして見下ろしてくるジョンヒョンと目が合う。


「力を抜いて、リラックスして」
「あっ……」


思いのほか強い力で腰を掴まれ、身体の奥深くまで暴かれる。
全身を襲った深い悦楽と鈍痛に涙が滲み、それに気付いたジョンヒョンに目尻の滴を吸われた。


「……ヨンファ」
「ん、ん……あぁ……っ」


耳許で囁く声は優しいのに、中を突き上げる動きには容赦がなく、咄嗟に逃げようとする腰をすぐに引き戻される。
激しくなっていく波に揺られながら、そのうち痛みとは違う別の感覚が生じていることに気付いた。
初めて経験する身体の奥の痺れるような甘い疼きに、ヨンファが嬌声を抑えることができずにいると、ジョンヒョンも荒い息を吐きながら低音の声を漏らす。


余裕のない顔つきに、快感を得ていることが分かり、ヨンファは重なってきた背中にしがみつく。
引っ切り無しに上げる声をキスで塞がれ、腰の動きが一段と早くなってきた。


「ンッ……っ、あ……」


室内にはベッドが軋む音と肌がぶつかる音、そして、水っぽい音と二人の声が響いている。
繰り返し抉られるたび、絶え間なく続く波に身体の熱が上がっていき、最奥でジョンヒョンが爆ぜると、ヨンファも高みへと昇りつめた。


抱き合ったまま、ゆっくりと瞼を開けると、ジョンヒョンは今まで見たことのないほど愛情に満ちた表情をしていた。
ヨンファは言葉に言い表せないほど心を揺さぶられて、息を弾ませながらジョンヒョンの首に両腕を絡める。
すると、ジョンヒョンの両手がヨンファの腰をしっかりと抱き留め、照れたようにそっとその言葉を耳許で囁いてくれた。


他の誰も知らない、自分だけに与えられた言葉。


不器用な男は無口で気の利いたことは決して言えないが、その気持ちはいろんなところから如実に表れている。
形は変わっても、今までの自分たちの関係が壊れるとは思わなかった。
むしろ今まで以上に良いものを生み出せるような気がする。


ヨンファは逞しい肩を強く抱き寄せると、同じ言葉を口にして、目の前の唇にそっとキスをした。





End





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haru
Author: haru
CNBLUEのBL小説を書いています。CPはシンヨン&釜山ズ&ミニョヨンです。ヨンファ溺愛主義でとんでも妄想ばかりですが、愛だけはぶっこんでいます。
話のトーンはほのぼの、甘々、コミカル、シリアス、切ない系。ハピエンオンリーです。
基本マイペースでランダム更新。妄想は思いつくまま、気の向くまま。R18の内容が含まれているため、未成年の方、苦手な方は閲覧にはくれぐれもご注意下さい。
尚、当ブログに掲載している作品はすべて私個人のオリジナルですので、模倣、転載等はご遠慮願います。

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