CNBLUEのBL小説ブログです。ヨンファ溺愛主義で、シンヨン&釜山ズ&ミニョヨンの話を書いています。

the same as… 前編

2017年12月30日
シンヨン短編 4






二台横並びになっているキングサイズベッドの片方に、寝転がった格好でスマートフォンを操作していると、微かにドアの開閉音が聞こえた。
反射的に目を向けたところで、トレーニングウェア姿の見慣れた長身が慌ただしげに駆け込んでくる。


「ヨンファ、デートしよう!」


同室者の思いがけない言葉に、すっかり寛ぎモードのジョン・ヨンファは思いっきり面食らった。


「……え?」


急に思い立ったのか、明日のライブ用にとわざわざロック仕様にしたヘアスタイルをわずかに乱れさせたイ・ジョンシンを、ぽかんと口を開けた状態でまじまじと見返す。
ちょうど一年前と同じ会場でリハーサルを終えたあと、ヨンファたちCNBLUEのメンバーがマネージャーの運転する車であらかじめチェックインしていたホテルへと帰り着いたのは、ほんの一時間前だった。
連日の仕事で疲れが溜まり、何もする気が起きないヨンファを部屋に残したまま、ジョンシンはひとりで館内のフィットネスジムへと消えていったのだ。
身体を鍛えるのがすっかり習慣づいているようで、異国の地であろうと空き時間があれば、必ずと言っていいほど筋力トレーニングに励んでいる。
その時点で特に約束していなかったから、戻ってきた早々いきなり開口一番そう言われて、驚かないはずがなかった。


「何だって?」


意味が分からなくてわずかに首を傾げると、ジョンシンはすたすたと近づいてくるや否やギシッとヨンファのベッドに腰を下ろし、長い脚を組みながら爽やかな笑顔を見せる。


「せっかく福岡に来たんだから、ホテルに籠城するのはやめろって。まさか、今日も俺ひとりで行けって言わないよな?」


先手を打たれてしまい、痛いところを突かれた……、と思った。
一度部屋でまったりしてしまうと、ヨンファは外出するのがひどく億劫になる。
これまでもライブツアーで日本を訪れるたびに、こんなふうに弟たちからせっかく声をかけてもらっても、「俺はいいから」と断ることが少なくなかった。
東洋と西洋が融合した、落ち着いた色調のモダンインテリアや障子風のデザインが取り入れられたスイートで、適当にルームサービスでも頼めばいいぐらいに考えていただけに、返す言葉が見つからない。


「近くでイルミネーションを見たいし、ヨンファも買ったばっかりのカメラでいろいろ写真撮りたがってたじゃん。お互いに撮り合って、インスタにアップしよう」


咄嗟に黙り込んでしまったヨンファを、ジョンシンはどこか楽しげに目を細めて見下ろしてきた。
畳みかけるように続く熱心な言葉の裏には、さりげなく断る隙を与えまいとしているのが分かる。


「まあな……」


ここで付き合わなかったらまた拗ねてしまうかな……、と相槌を打ちながら、ヨンファはとうに暗くなっている窓の外へと目をやった。
大男のそんな可愛い姿を見るのが密かに楽しみだったりするのだが、あまり苛めすぎるとあとで何をされるか分かったものじゃない。
ベッドの中での逆襲が怖いだけに、そろそろこちらが折れようかと了承すると、ジョンシンは満足そうににんまりと笑った。


ここにはふたりが宿泊するホテル以外に大型ショッピングモール、映画館、劇場、アミューズメント施設など様々な業種業態が軒を連ねている。
隣接しているショッピングモールとの間のエリアには、冬の訪れを感じられるような見事なイルミネーションが夢幻的な世界を作り上げていて、先ほどジョンシンを待っている間、窓辺から眼下に広がる光景を堪能していたのだ。
インスタ映えするのは間違いないから、すぐにでも撮って今日中にはアップしたいなと、急に気持ちが逸り出す。


「それに、すぐ隣に例の店もあるしさ、いろいろ散策してみよう。欲しい服があるって言ってただろ?」
「あ、そうそう。ちょうどシェルパーカーが……」


ジョンシンの誘いにすっかり心を動かされたヨンファは、そうと決まれば善は急げと、柔らかな羽毛枕に肘をついて身を起こしかけたところで、ふと言葉が止まった。
伸びてきた長い指に頬をすっと撫でられ、すっきりと整った顔立ちがゆっくりと身を屈めてくる。
吐息がかかりそうなほど距離が縮まったと思った途端、愛しげに唇を塞がれた。
隙間から熱っぽく湿った感触がするりと中に忍び込んできたのが分かり、一気に心臓の鼓動が跳ね上がる。


「ん、あ……待っ……、さい…ご……まで……っ」
「全部聞かなくても、分かってるよ」


キスの合間に、いかにも当然というような物言いをされ、ベッドの軋む音とともに無造作に抱き寄せられた。
いつの間にか背中を片腕で支えられるのと同時に、反対の手はヨンファの頭の後ろに添えられて逃すまいとしている。
数え切れないほどキスを交わしているのに、いまだに頭の中が白く霞んだように何も考えられなくなり、全神経が唇に集中しているような錯覚に陥った。
甘美な口づけに陶然となりながら、ヨンファはジョンシンの広い背中に腕を回す。
角度を変えて重ねたり啄んだりを何度か繰り返し、チュッ、チュッと、その場にはリップ音のみが響き渡っていた。


外出することが頭にあったため、普段に比べるとそれ以上濃厚になる気配はなく、そろそろ終わりにしないと……、と唇同士が自然と離れていく。
どことなく物足りない気分になったが、ヨンファは何とかそれを理性で押しとどめた。
ふわふわした状態で立ち上がろうとすると、伸びてきた大きな手にぐいっと肘を掴まれ、なぜか強い力で引き戻されてしまう。
ベッドに腰かけたままのジョンシンの膝の上に座らされる格好になり、気がつけば長い腕の中に抱き込まれていた。


「ちょっ……、な、に……?」
「最後に、もう一回だけ」


背後からそう言うが早いか、顎を掴んで横を向かされた途端、再び唇が重なってくる。
自分から声をかけておきながら、なかなかやめようとしない往生際の悪さに半ば呆れたものの、たとえようのない愛おしさを感じた。
こういう何の飾り気もなくストレートに求めてくれるのは、素直に嬉しい。


「ジョンシナの欲張り」


ヨンファの言い方がよほど可笑しかったのか、ジョンシンは口の端を上げて笑った。
体勢を変えるべく、目線を合わせたまま向き合うように引き締まった太腿に跨ると、腰に腕を絡めていた男が目を丸くする。
その顔は反則だろうと、思わず文句を言いたくなるような邪気のない爽やかな笑顔が愛しくてたまらない。
つられてヨンファも笑みをこぼしながら、トレーニングでいつもより体温の高い男の首に腕を回して引き寄せ、舌先でそっと舐めてからジョンシンの温かな唇に自分の唇を重ねた。
軽く啄んだあと探し求めるように歯列を割って侵入し、舌先を触れ合わそうとするのに 狙ったみたいに逃げようとする。


「こ…ら……」


埒が明かなくて、むうっと唇を尖らせるヨンファに、ジョンシンは愉快そうに目許を和らげた。
いつの間にこんなに駆け引きが上手くなったのか、焦らされると余計に手に入れたくなるから不思議だ。
罠に嵌められたのは分かっていたが、瞬く間に負けん気に火がついてしまい、甘えるようにジョンシンの短い髪に指を絡ませて頭ごと抱き寄せる。
欲しいという気持ちをどうにも抑えられないと悟った時には、ムキになって追いかけていた。
動けないように両頬を挟み込んで甘い舌先に吸いつくと、喉奥から笑いの滲んだ低音が漏れたのが分かる。


「いっぱしに大人ぶって」
「だって、もう27だもん」


余裕綽々な態度が小憎らしくて、唇が離れた瞬間わざと拗ねたように言うと、相好を崩したままの男が嬉しそうに口づけてきた。
互いの唇を盗み合うように遊んでいるうちに、次第に熱が入ってヨンファが本気のキスを仕掛ける。
度肝を抜いてやろうと目論んで執拗に舌を絡ませて煽り立ててみれば、それを待っていたように、おとなしくしていたジョンシンが急に動いた。
吐息すら奪う勢いで、濡れた舌が口腔内を探るように這い回り、突然のことに戸惑うヨンファを強引に搦め捕る。
思うさま貪られながらきつく抱き締められるのを素直に受け入れ、ジョンシンの首に縋ったまま懸命に応えた。
理性が飛びそうなほど気持ちよくて、馴染みのある感覚が湧き上がってくるのを感じる。


「……っ、……――ンッ」


熱を帯びた唇はいつの間にか顎へと下りていき、弱点のひとつでもある喉許に軽く吸いついてきた。
ダイレクトな刺激に息が弾みかけ、同時にクルーネックニットの上から敏感な胸の辺りをまさぐられて、痺れるような快感が走り抜ける。


「これ……い…じょ……、ダ、メ……」


身体の芯に火が灯りそうになったのを寸でのところで捻じ伏せて、不自然にならないように目の前の胸板をゆっくりと押し返した。
甘い余韻を残したまま、どちらからともなく名残惜しげに唇を離し、ヨンファは懇願するように上目遣いでジョンシンを見つめる。


「そんな色っぽい顔したら、止まらなくなるだろ。やっぱ出かけんの、やめよっかなー」


未練がましく腰を撫でられながら、間近から澄んだ瞳にじっと覗き込まれ、頬が熱くなるのを自覚した。
ふたつ年下のジョンシンは今年に入ってから急に大人びてきて、成熟した男性の魅力を纏い始めたため、視線が合っただけでドキリとしてしまうことがあるのだ。


「駄目だ。せっかく行く気になったのに……。そもそも誘ってきたのはお前の方だろ?」
「へーへー、そうでした」


慌てて立ち上がると、不満声で呟いたジョンシンが深く息をついて肩を竦めてみせた。
クローゼットにかけてあったダウンジャケットを羽織ってから、ヨンファはふと気になったことを訊ねてみる。


「なあ、ヒョニとミニョにも声をかけた方がいいか?」
「あのふたりなら、もう先に出て行ったよ」
「あー……、そうなんだ」


弟たちは皆タフでアクティブだな……、とつくづく感心してしまう。
本当にふたりきりなのだと、ヨンファは急に気持ちが浮き立つのを感じつつ、新調したばかりのカメラを携えてジョンシンと連れ立って部屋を出た。
天井に眩いばかりのシャンデリアがあしらわれているエレベーターホールに向かいながら、念のためにと、取り出したスマートフォンでマネージャーに行き先を伝えておく。
そして、ちょうどタイミングよく最上階に到着したばかりのエレベーターに、ふたりは揃って乗り込んだ。





To be continued





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haru
Author: haru
CNBLUEのBL小説を書いています。CPはシンヨン&釜山ズ&ミニョヨンです。ヨンファ溺愛主義でとんでも妄想ばかりですが、愛だけはぶっこんでいます。
話のトーンはほのぼの、甘々、コミカル、シリアス、切ない系。ハピエンオンリーです。
基本マイペースでランダム更新。妄想は思いつくまま、気の向くまま。R18の内容が含まれているため、未成年の方、苦手な方は閲覧にはくれぐれもご注意下さい。
尚、当ブログに掲載している作品はすべて私個人のオリジナルですので、模倣、転載等はご遠慮願います。

Comment(4)

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2017/12/30 (Sat) 14:24

haru

t*******さん

こんばんは♡
とんでもないです(ノω=;)
今年も読みに来て下さって、本当にありがとうございました♪
スピードに相当難ありですが、来年もとんでも妄想を書いていきますので、引き続きよろしくお願いします。
どうぞ良いお年をお迎え下さい(*´ω`*)

2017/12/30 (Sat) 20:20

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2017/12/31 (Sun) 01:43

haru

i*****さん

こんばんは♡
今更ですが、福岡公演の前日の出来事ということで書いてみました。
あとから知った事実に狂喜乱舞してしまったので、それプラス自分なりに調べたのと、憶測&捏造でこんな感じに(・ω・;)
ジョンシンが笑顔になるような話にしたいと思い、ヨンはいつもより積極的にしてみました。
歓迎してもらって良かったです。私も負けず嫌いのヨンが好き♪
また近日中に後編をアップしますね。

今年の大収穫はi*****さんにお会いできたことです。
いつもコメントを下さるなど陰で支えてもらっているので、早く実現できて嬉しく思っています。
イメージ通り優しいお人柄が滲み出ていらっしゃって、初対面とは思えないくらいすぐに打ち解けれました。
CNが来年も福岡に来てくれたら、是非またご一緒したいです♡

今年は本当にいろいろとありがとうございました♪
来年も引き続きよろしくお願いします。
素敵なイラスト、楽しみにしてますね(〃ω〃)←是非ジョンシンを描いてほしいです。
では、どうぞ良いお年をお迎え下さい(*´ω`*)

2017/12/31 (Sun) 19:45